フルカラー複合機 MX-2514FN
フルカラー複合機MX-2514FN。2013年8月、首を長くして待ち望んでいた新製品のフルカラー複合機が発売されました。
長かった…。
この前のモデルは名機と言われ、絶大的にヒットしたMX-2310Fですが、名機ゆえに後継機がなかなか出てこず、ホントに長く待ちわびていました。
一応、この間にも新製品が全くなかったわけではないのですが…。
- 2010年9月 MX-2310F発売
- 2010年12月 MX-2610FN発売
- 2012年11月 MX-2640FN発売
- 2013年8月 MX-2514FN
MX-2610FNとMX-2640FNは、シャープ複合機の中では「大パッド機」と呼ばれる「テンキーがないシリーズ」だったので、実質的にMX-2310Fの後継にあたるのは、このMX-2514FNとなります。
MX-2610FNは「テンキーがない大型液晶タッチパネル」という「液晶のシャープ」の威厳をかけたビッグデビューだったのですが、初代iPadのようにもっさりとした動きのため、丸正事務器では大変不人気だったのです。画面が大きいのは見やすくていいのですが。
どうも丸正事務器はせっかちな人が多いみたいですね。
そのため、「やっぱりテンキーは必要だよね！」という流れになり、何度もシャープに要望を出してきたわけです。
そして待ちわびた「テンキー付きの新機種」の発売。これを聞いた時には、思わず歓声を上げてしまいました。
さてそのMX-2514FNの複合機としての実力というと、さすがに名機MX-2310Fの後継と言えるだけあります。
あらゆる機能でMX-2310Fを少しずつ上回ってきました。
- 複写速度：23枚/分→25枚/分
- ウォームアップタイム：20秒→18秒
- ファーストコピータイム（モノクロ）：7.4秒→5.9秒
- ファーストコピータイム（カラー）：10秒→8.1秒
スペック上では見事に、ちょこっとずつ機能がアップしています。
ただやっぱりカタログスペックと実機では違うもの、実際のところはどうなの？というと…、これが良い意味でギャップを感じることができました。
起ち上がりが、少し早いんです。
スペック上では、1～2秒の話なのですが、スムーズな画面表示の影響もあるのか体感速度は早くなっています。
もともと、MX-2310Fもそれまでの機種からは大幅に起動速度は早かったのですが、それでもなんかまだギクシャクした動きは感じました。
それが、ヌルヌルと滑らかに動き始めるMX-2514FNは体感的なスピードがカタログ上の時間以上に速く感じられます。 感動です。
印刷品質はどうかというと、実はトナー成分は同じもの、しかも基本的なエンジンも同じ。
ただ、MX-2310Fではオプションで＋7万円必要だった上位プリンタ言語「SPDL2-c」に標準対応しています。
ハードが一緒でも、ソフトが違うのです。
コンピュータとしての性能アップの影響もありますが、プリンタ言語が変わることで細部の表現が深みを増しています。
もともとMX-2310Fも綺麗な印刷だったので、ぱっと見には違いはわかりにくいのですが、写真の印刷などで細かな描写、特にいわゆるハイライトやシャドウとか呼ばれる印刷が白又は黒でつぶれがちなところで力を発揮しています。見る人が見ればわかります。（私はあまりわかりませんが）
そしてさらに2015年6月、ソフトウェアのバージョンアップにより、中間色の補正機能がパワーアップしました。これは何かというと、「前の機種と比べて色が薄くなった」「線が細くなった」と言われるクレームに対しての対応のようです。
MX-2310Fの説明の時にも書きましたが、一昔前の複合機は印刷がベタッと濃い印刷になっていたんです。
それが、複合機の機能のアップにともなって「繊細な表現」ができるようになってきて、結果として「今までより色が薄く」なってしまったという経緯がありました。
そのクレームは根強かったようで、ようやく今になって「中間色の補正」という方法で対応してきた、というわけです。
ちなみにこれは、サービスマンが行う機械の設定で切替ができます。（お客様の方で自由に切り替えできるものではありません）元の「繊細」な印刷のほうがお好みでしたらそのようにできます。ご使用中のお客様で、ご要望がございましたら担当サービスマンへお声かけ下さいませ。
あとは細かなところですが、右側面の手差しトレイのところがスッキリしました。フラットデザインというやつですね。一見すると、手差しトレイがあるようには見えません。
なぜか正面のエンブレムは「MX-2514FN」じゃなくて「MX-2514」なんですよね。なんでだろ？
唯一の弱点は、画面が小さいことなんですよね。MX-2310Fの頃から要望はしていたのですが、ここは変わらなかったんですよね。ただ、これは最新機種MX-2517FNで改善されることになったのですが。
